3月12日 震災 その4



ようやく朝になりました。
火の気が全くないので、寒さが四方八方から襲ってきます。

皆を起こさないようにそっと布団から抜け出し
静かに外に出ました。

いつものようにポストを覗きました。
当然ですが新聞は配達されていません。

やはり昨日起こったことは現実。
新聞も配達できないほどの事だったんだ
と思い知りました。


道路にはエンジンのかかった車が何台も止まっています。
余震が続くので、車の中で暖をとりながら
一晩過ごされたのでしょう。

もう水は出ませんでした。



3月12日 朝食
お味噌汁   豆腐・油揚げ・ねぎ・大根
おにぎり
パン
バナナ

食後にキシリトールガム

記憶が曖昧ですが、多分こんな感じでした。

牛乳を温めて飲みたかったのですが、鍋が汚れるので断念。
燃料を大切にしなくてはと思い、大根は火が通りやすいよう
超薄切りにしました。

冷凍室のものは全く解けていません。
部屋の中が冷蔵庫のように冷たいので、数日は解けないかも。
慌てて食べる必要はなさそうです。

パンとバナナは少しずつ皆で分け合いました。



朝になりラジオから聞こえてくる状況は、ますます深刻です。
暫くライフラインの復旧はなさそうなので
水の使い方を皆で話しました。

たっぷり寝て元気一杯の息子には、
自転車で町内一周の偵察を頼みました。

これが大当たり。
無駄に体力のある中学生男子が結構ウロウロしていたようで
どこでまだ水が出ているとか、配っているとか
様々な情報を仕入れて帰ってきました。



そして娘も帰ってきました!

「ただいま~」

玄関から娘の声が聞こえてきた時の嬉しかったこと!
思わず飛び上がりました。

「お帰り~」

娘の顔が朝日の中でキラキラ輝いて見えました。
本当に親ばかって恐ろしい・・・
俄然元気がムクムク湧いてきました!


お味噌汁とおにぎりの朝食を食べながら
昨日~今朝までを笑顔を交えて話す娘。

先生方に手厚くお世話していただいたこと
たくさんの友人達とお喋りしながら過ごしたこと
お腹がすいたこと・・・

思いのほか楽しそうに話すので
よかった! よかった! 何度も頷きながら聞きました。


大勢の方にお世話になり、ご心配おかけしました。
本当に感謝いたしております。

“ありがとうございました”



そしてお昼過ぎには思いがけず
お隣さんも無事お帰りになりました!
よかったー。

高速が封鎖されているので、そろそろと下を通って
帰っていらっしゃったそうです。
ガソリンスタンドは全て閉まっていたとか。


いろんな方との再会が心底嬉しい一日となりました。



この日の昼食・夕食 
非常食のごはん・お味噌汁・缶詰・お菓子・果物等を
食べたように思います。